ハーレーのエンジンの歴史におけるナックルヘッド

ハーレーのエンジンの歴史におけるナックルヘッド

ハーレーのエンジンの歴史の中で、ナックルヘッドの登場は、世の流れからの必然でした。

ハーレーは、それまで、サイドバルブ方式のエンジンを生産してきていましたが、アメリカの「インディアン」や英国「BSA」などのライバルメーカーが、相次いで当時の最先端であるOHV(オーバヘッドバルブ)方式のエンジンを登場させてきた為に、1936年に登場させました。ハーレーのエンジンの歴史の中で、初めてのOHV方式のエンジンです。

ナックルヘッドの愛称は、ロッカーアームのカバーが握り拳に見える事から呼ばれるようになりました。そのエンジンは、当初、排気量988cc、40PS/4,500rpmという性能で登場しました。

この性能は、以前のサイドバルブ方式エンジンと比較して、2倍近い性能向上となっています。その性能の代償として、オイル漏れや、大きいメカノイズのトラブルも発生しましたが、徐々に改善、熟成されて、1941年には、排気量を1,200ccまで大きくできました。

ハーレーのエンジンの歴史の中でも、輝ける1台のエンジンと言えるでしょう。