ハーレーのエンジンの歴史におけるツインカム88

ハーレーのエンジンの歴史におけるツインカム88

ハーレーの長いエンジンの歴史の中でも、ツインカム88の登場は衝撃的でした。その登場の理由は、55mphという速度規制が見直され、65~75mphへと緩和されたことによる、ユーザーからのモアパワーの声に応えたものです。

しかし、ハーレーらしいのは、エンジンの歴史の伝統の45度OHV、V型2気等のスタイルを維持したことです。通常、ツインカムというと、DOHCを連想しますが、ハーレーのツインカム88は、ワンカムOHVから、カムシャフトを2本にして、Vバンクそれぞれのバルブを駆動するタイプでした。

また、同時に、エンジン本体にも手を入れました。エンジンのボアを拡大、ショートストローク化することにより、エンジンの最高回転数を500回転向上させ、最高速度を向上させました。

それにより、ハーレー伝統のビッグトルクはさらに増強されて、低回転域から、高速道路走行時にまで、安定した余裕の走りを実現させることができました。